釣りのパターンを構成する要素は、「エリア」、「水深」、「アクション」の3つしかない。もし、期待どおりに魚の反応がないならば、このいずれかを調節しなければならない。
つまり、エリアを変えるか、水深を変えるか、アクションを変えるか、ということになる。この中で、アクションの占める領域は広く、いわゆる、動きだけではなくスピードやカラー、形状も含む。
すべての組み合わせをつぶしていくという、ローラー作戦も出来なくはないが、現実的ではない。「パターンを探す」という技術は、この組み合わせをいかに効率よく探せるかという技術。
この要素のうち、何を疑い、何を信頼するか。つまり、どの要素を変えていくのか。それを意識しない、単なる繰り返しでは、釣果を天に任せているといっても過言ではない。そのためには、まず「余計な経験」を排除すること。
「以前、このルアーで、釣れたから」「以前、この場所で、釣れたから」こうした前提は、その日の要素を考える邪魔をする。手段やテクニックは、ある状態を実現したいときに選択される。
つまり、まず実現したい状態があって、手段は一番最後に来る。パターンは、「組み立てる」と表現される場合もある。まさに、要素を組み立てる過程だけが、パターンに行き着く。
パターンをつまむようなやり方は、たとえ、パターンにぶつかっても、それは事故と同じ。自分のサカナに出会うためにも、要素を考え、パターンを組み立てるという意識をもとう。