ますます秋らしくなっていき、バスにとってフィールドは過ごしやすくなっていく。このことは、活性を高めることから、釣りやすさが強調されやすいが、バスがどこにでもいられる分、真冬や真夏と比べてエリアを絞り込みにくい点が挙げられる。エリア選定のカギは、ベイトにあってバスが狩りを行うに適したスポットがあれば、バスに出会える確率は上がる。しかし、そこにベイトが絡まなければ、たとえ良い地形変化であっても、バイトは見込めない。
故に、巻物で広く探っていくことが得策とされるが、当てずっぽうにキャストしたり、シャローを流していくだけでは、結果は出にくい。ベイトに地形の変化が絡むこと、そしてバスにスイッチが入ること。この条件を満たしていかなければならない。しかし、魚探を確認していても、ベイトの影は明確ではない。線のように出るのではなく、円のように出るのが理想だ。ベイトを探すにしても、魚探を全エリアをかけていくわけにはいかないから、地形の変化から狩りをしやすいエリアを選択し、ベイトを待つ釣りが得策だ。
上流域のハンプエリアは、ベイトを留める要素とディープを控えた狩りに適した地形をしている。まずは、中層狙いで、ラバージグ、メタルジグ、スピナーベイト、クランクベイトを入れていくが反応はない。
テキサスリグでのスローな釣りが固いようにも思えるが、バスの目線にルアーを持っていけるかどうかがカギになる。その方法として挙げられるのは、ブレイクにステイさせることだ。ブレイクから離れた中層のバスをスローに釣るには良い方法だ。ただ、何もないところでひたすら待つ釣りほど、辛いものはない。だから、しっかりと変化を感じ取って、その変化を集中的に釣っていく。その釣りに切り替えてからまもなく、小さなアタリが出る。ゆっくりと送り込んでからアワセると40cmのまずまずのサイズ。この釣りで押し通すことにする。
しかし、後が続かない。後が続かないが、別のメソッドがあるかといえば、それもない。場を休めるための巻物を入れながら続けていく。午後になってもその状況は変わらない。もう、気持ちを切り替えて下流域に行ってみようかと思ったとき、ググッと重くなるアタリが出る。どんどん引きは強くなっていく。明らかに50アップの引き。慎重にランディングしたバスは、56cmのグッドサイズだった。
全体的にはスローな状況にあって、狙うべきスポットを絞り込んで集中。スローだからといって、ライトリグしか効かないという訳ではない。確かに、ライトリグでも釣れた魚かもしれない。しかし、バス釣りは”効率のゲーム”と云われる。ゲームを如何に効率よく、クオリティフィッシュで成立させるか。そのスタンスを揺るがせたくはない。
ロッド: ロードランナー ST680MH
リール: メタニウム HG
ルアー: テキサスリグ ジャンボグラブ 7g