フィネスとは何か?

タフになると、フィネスなアプローチが常套手段。しかし、それはタフな状況次第だ。大きく大別するとバスのベイトに対するスタンスを3つに分けることができる。ひとつは、ベイトを追いかけるような状況ではないこと。つまり、水温の上昇や低水温の結果、バスが「しんどいなぁ」と感じている状況。こういった状況では、喰いが浅くなる。ルアーをつまむように食べるために、アタリがあっても乗りにくい。だから、一口で食べられるサイズにすると、フックセットしやすくなる。

二つ目は、バスがベイトを食べたくても食べられない状況。大雨の後や急激な水温低下など環境が大きく変化したときだ。こうしおた状況下では、まずベイトが危機回避行動を取る。それ故、バスはベイトを捕食しにくくなる。バスもまた、何処にでもいることができず、スポットは限定的になる。こうした状況では、バスは積極的にルアーは追わないが、エサは食べたいという状況だ。だから、スポットさえ絞り込めれば、ルアー自体は小さくしなくてもいい。

そして、3つ目が、満腹な状況だ。捕食のタイミングでしっかりと捕食できれば、バスは積極的にルアーは追わない。これは、トラやライオンが満腹時には狩りをしないことに共通する。ベイトを追い回して食べるほどではないが、目の前にうまそうなデザートがいれば食べようといった感じだ。バスは、捕食の時間帯を持っていて、その時間帯に捕食する。食物連鎖のピラミッドが確立された安定したフィールドであれば、ベイトはバスに対して充分いるから、こうした状況は起こりやすい。バスとベイトのピラミッド構成が、まだ安定していないフィールドでは空腹のバスが比較的多く、釣りやすいということになる。

このように、単純にタフだといっても状況は様々にあって、特にフィールドの特質や変化によるところが大きい。この点を考慮せず、タフだからフィネスというのは、あまりにも乱暴だ。タフだからこそ、ルアーを大きく目立たせる必要があるときがある。また、ルアーを無駄に小さくすることは、バス釣りの原則である、「効率性のゲーム」を阻害する要因となることを忘れてはならない。食い気のない難しいバスを如何に釣るか?ではなく、食い気のあるクオリティフィッシュが何処にいるか?を優先すべきだ。フィネスとは何か?フィネスタックルに手を伸ばしそうなとき、再考してみる価値はある。

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