気になるかどうか

バンクに立てば、沖に飛ばす。アシを狙えば、奥を攻める。アングラーの心情として、その行動は理解できる。しかし、ちょっと待ってみよう。いきなり踏み込むのではなく、まずは、岸際を順番に奥に打って行く。

アシ原を流していくのであれば、手前のチョロアシから丁寧に狙っていく。大切なことは、「気になるかどうか」。一本のアシがヒョロっと出ている。岸際にちょっとした崩れがある。風の吹き方が変化してきた。ニゴリの状態と流れ込みの関係。

プロとは、細かい区別ができること。普通の人が見逃してしまうことや気にならないことが、気になって一手先をやる。この考え方は、釣りだけの話ではない。他のスポーツや作業、仕事をするにしても同じだ。

なぜそうするのか、なぜそうなのかが気になれば、作業の質や効果は格段に違ってくる。たとえ、同じ作業をしていたとしても、「気になること」が多いということは、良いことだ。そのこと自体と真剣に向き合い対応しているといえる。

いわゆる、「こなす」程度の取り組みだけでは、その「気になる」ポイントは、絶対に見えてこない。一度、自分の「気になるレベル」を客観視してみるといい。意識してみてみると、見方を変える力が作用して、今まで得られなかった、気付きを得られることが多い。

「気になるかどうか」いきなり踏み込んでいくのではなく、まず、立ち止まって周囲を観察してみること。「ちょっと待てよ」と一呼吸おいてみること。気になること探しは、直感力を目覚めさせてくれる。アシ一本につくビッグバスに出会えるかどうか。

現状の取り組みで、期待以上の成果を導き出せるかどうか。「気になるかどうか」の分かれ目は大きい。

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