田舎の側溝には、カニがいる。昔は、側溝の壁は石積みだったから、その隙間にカニが潜んでいて摂りやすかった。今では、コンクリートだから、基本的にカニは、底を張っている。
そのカニを取るには、釣りが一番。エサは入らない。輪ゴム2つとガン球でOK。これも、疑似餌なのでルアー釣りといえるだろう。これが意外と面白く、子供以上に夢中になってしまう。面白いのは、カニの反応だ。
すぐに飛びついてくるヤツもいれば、警戒しながら近づいてくるものもいる。赤手カニは、攻撃的で、そうでないヤツは、慎重だ。だが、慎重なヤツも近くでシェイクをすれば、堪らず近寄ってきて、パッと掴みかかる。
ヤバイと思って離すヤツもいるが、シェイクすると思わず手を出してしまう。そのカニの反応の出方は、バスにも共通するのではないだろうか。カニからは、こちらが見えているので、基本的には、プレッシャーは高いといえる。
それをバイトに持ち込むには、それなりの「見せ」と「間」が必要だ。水中のバスは見えないので確かではないが、ハイプレッシャーの中では、この「間合い」は参考になる。
改めて、経験から感じることの、面白さと奥深さを痛感してしまった。まさに、そこにあるのは「駆け引き」。見えない相手との「駆け引き」がそこにある。それを、忘れないようにしたい。