ロングA 15A

ボーマーといえば、モデルAを筆頭にAシリーズを輩出したアメリカを代表するルアーブランドだ。日本の所謂、”リアル”で”キレイ”なルアーに対して、単調な色彩パターンが多く、そのせいかあまり人気がないのも事実。しかし、その実力は使ったものにしか解らない。まさにルアーがルアーたる所以を体感させてくれるルアーであるといえる。

モデルAがクランクベイトであることに対して、ロングAは、ジャークミノーのジャンルに位置付けられる。ロングAシリーズは、14A、15Aなど大きさの違いとビルの大きさの違い、またサスペンド仕様やプロモデル仕様などのバージョンもある。中でも、15Aのフローティングタイプは、逸品であることに間違いはない。それは、関西のメジャーレイクであってハイプレッシャーであると云われている青野ダムでも実証された。アフタースポーニングの時期に岸際にキャストし、ジャークを加えると魚体がヒラを打つのが見えた。しかし、バイトミスによりフックセットしなかった。そこで、再度同じところにキャストしたところ、待ってましたとばかりにジャークの瞬間にルアーは引き込まれた。余裕の50アップだった。

フローティングである故のキレと水押しのチカラ、レスポンスの良さ、その単調なカラーリングも実はキチンと考えられたものであることが判る。使っていて楽しい、そして確実にサカナを魅了するチカラを持ったルアーだといえる。しかし、ここまで押しながらも、ロングAも完璧ではない。購入時には、まずフックは交換するべきだ。ジャークベイトというのは、ジャークした瞬間にルアーが横を向く。その背中側をサカナがバイトするということがある。そのとき、触れただけでも引っかかるほど研ぎ澄まされたフックでなければ、フックセットしない。実際に、青野ダムの一匹は、確実にバイトの瞬間が見えたが、ふっくは口の外側に掛かっていた。それは、まさに背中側にバイトしフックが外側に掛かったということだ。おそらく、フックが鈍っていては獲れなかった一匹だろう。

ボーマールアーが、長年多くのアングラーに支持され続けていることは、決して伊達ではない。中でも、ロングAの15Aフローティングタイプは、タックルボックスから決して外すことが出来ないルアーのひとつだ。

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