ベビーシャッド75F

ベビーシャッドといえば、発売当時に一世を風靡したルアー。野池のベイトを模倣したサイズ感ながらも、きっちりとした性能から、その後の他メーカーからの類似商品の発売が絶えない。ベビーシャッドといえば、サスペンドタイプで季節は春というのが定番かもしれない。しかし、出番は決してそれだけではない。

使う季節は、秋。バスがベイトを積極的に追う季節だ。この季節にクランクベイトのように使う。だから、サスペンドタイプではなく、フローティングタイプを選ぶ。また、サイズは75。このベビーシャッドの75Fというサイズが、ダム湖の秋のベイトサイズに対して小さすぎず丁度良く、使い勝手がいい。

基本的な使い方は、岬や流れ込みにキャストし着水と同時に一気に巻き上げる。流れ込みであれば、まさに水が流れ込んでいるところにキャストするといい。ベビーシャッドの特徴としては、水平姿勢を保ちながら潜って行くところ。その自然なフォルムと軌道が、ベイトを待ち伏せしているバスに効く。また、リップ形状がカバーに強い。岩や木などの障害物を上手く交わしてくれるから、思い切ってグリグリ巻けばいい。

ベビーシャッドといえば、春のサスペンドが定番かもしれないが、自分にとっては、今や秋の定番であり、フローティングの75こそが、ベビーシャッドである。

ルアー至上主義の脱却

多くのアングラーは、気付いているはずだ。実際のフィールドに出て、思うように釣れないとき、それがルアーのせいではないことを。しかし、もう一方で、ルアーが釣果に対して、大きく影響すると信じている。実際のところ、ルアーの如何が釣果に影響するのは、最後の最後。つまり、釣果に影響を与えるのは、エリアの選択やアプローチなどの戦略であって、ルアーという戦術ではない。戦略次第で、その日の釣果の9割は結果が出ているといっても過言ではないだろう。

しかし、戦略といっても、それは奥が深い。また、ルアーを売りたいメーカーサイドにしてみれば、本当の話、いわゆる戦略の話を中心に持ってきたところで、ルアーの販売には大きく貢献しない。だから、いかにも「このルアーだから」「このルアーしか」といった風潮になることは否めない。また、アングラーサイドも、戦略云々に首を突っ込むより、戦術の選択、つまりルアーの選択が釣果に繋がると考える方が簡単である。そういった意味で、双方の利害が一致しているようにも取れるが、それは釣果にあまり影響を与えない。

誤解を恐れず大胆にいうならば、世の中に出回るルアーに大差はない。釣れるルアーの定義は、往々にして販売数に比例する。多くの売れれば必然的に釣れる人も多い。たとえば、100個売れて30人釣れるルアーと、10個売れて5人釣れるルアーは、どちらが釣れるかといえば5人の方(50%)だが、実際は、30人の方(30%)が釣れると云われる。釣れるか釣れないかは、戦略や使い方次第なので、この議論自体、あまり意味のないことだが。

では、ルアーは何でも良いのかといえば、そうでもない。もし、ルアーに求められること、選択する基準があるとするならば、それは「信頼関係」であると言える。信頼関係とは、釣れる気がするかどうか。自信を持って投げ続けられるか、が重要だ。メディアプロが、釣果を見せてルアーのチカラだと訴えることは、真実ではないかもしれないが、こうした信頼関係の構築には大きく貢献している。

もし、釣りが上手くなりたいならば、過剰にルアーに期待し、責任を押し付けないことだ。ルアーを選択する基準は、求める基本的な性能と信頼関係。何か、勝手にルアーがサカナを呼んでくれるような錯覚は抱かない方が良い。釣果に結びつけるには、まず戦略、そしてその日の状況に応じた調整。それを高次元に実現してくれるのが、ルアーだ。ルアー至上主義の脱却は、アングラーにとって、大きな一歩となる。

フィネスとは何か?

タフになると、フィネスなアプローチが常套手段。しかし、それはタフな状況次第だ。大きく大別するとバスのベイトに対するスタンスを3つに分けることができる。ひとつは、ベイトを追いかけるような状況ではないこと。つまり、水温の上昇や低水温の結果、バスが「しんどいなぁ」と感じている状況。こういった状況では、喰いが浅くなる。ルアーをつまむように食べるために、アタリがあっても乗りにくい。だから、一口で食べられるサイズにすると、フックセットしやすくなる。

二つ目は、バスがベイトを食べたくても食べられない状況。大雨の後や急激な水温低下など環境が大きく変化したときだ。こうしおた状況下では、まずベイトが危機回避行動を取る。それ故、バスはベイトを捕食しにくくなる。バスもまた、何処にでもいることができず、スポットは限定的になる。こうした状況では、バスは積極的にルアーは追わないが、エサは食べたいという状況だ。だから、スポットさえ絞り込めれば、ルアー自体は小さくしなくてもいい。

そして、3つ目が、満腹な状況だ。捕食のタイミングでしっかりと捕食できれば、バスは積極的にルアーは追わない。これは、トラやライオンが満腹時には狩りをしないことに共通する。ベイトを追い回して食べるほどではないが、目の前にうまそうなデザートがいれば食べようといった感じだ。バスは、捕食の時間帯を持っていて、その時間帯に捕食する。食物連鎖のピラミッドが確立された安定したフィールドであれば、ベイトはバスに対して充分いるから、こうした状況は起こりやすい。バスとベイトのピラミッド構成が、まだ安定していないフィールドでは空腹のバスが比較的多く、釣りやすいということになる。

このように、単純にタフだといっても状況は様々にあって、特にフィールドの特質や変化によるところが大きい。この点を考慮せず、タフだからフィネスというのは、あまりにも乱暴だ。タフだからこそ、ルアーを大きく目立たせる必要があるときがある。また、ルアーを無駄に小さくすることは、バス釣りの原則である、「効率性のゲーム」を阻害する要因となることを忘れてはならない。食い気のない難しいバスを如何に釣るか?ではなく、食い気のあるクオリティフィッシュが何処にいるか?を優先すべきだ。フィネスとは何か?フィネスタックルに手を伸ばしそうなとき、再考してみる価値はある。

ルアーとは何か?

ルアーとは何か?その元々の意味は、「魅了する」という意味だ。サカナを「魅了」し、ダマす。それがルアーだ。サカナを魅了するために、ルアーは、ルアーになった。つまり、現実のサカナよりも、よりサカナらしく。それは、リアルという意味ではなく、よりサカナを魅了し狂わせるということだ。もし、ルアーにリアルさだけを追求するならば、スピナーベイトやラバージグを、どう解釈するればよいだろうか。

また、ルアーはサカナより、よりリアルであることに加え、もうひとつ重要な要素を踏まえている。それは、「アプローチに対する効率性」だ。ルアーがターゲットするバスなどのフィッシュイーターは、基本的にカバーフィッシュだ。そして、カバーに着いている個体の方が、そうではない個体よりも、圧倒的に釣りやすい。故に、カバーや水深に対して、より効率的にアプローチできるように考えられてきた。それが、クランクベイトやスピナーベイトといったルアーのカテゴリを形成した。

バス釣りは、「効率性のゲーム」と呼ばれるように、如何に効率よくクオリティフィッシュを釣るかというゲームだ。このゲーム性が、ルアーを進化させてきたといっても過言ではない。一方、日本の釣り文化は、エサによりサカナをおびき寄せる、「待つ釣り」が主流だった。このスタイルとルアーが独特な文化を生み出した。よりサカナらしく見た目のリアルさの追求だ。ルアーをエサという概念で捉えるならば、そういった方向性に行くことも不思議ではない。しかし、これは、あくまでも個人的な主観ではあるが、その方向性が、ルアー釣りを難しくしているようにも感じる。

その証拠に、タフレイクと云われるメジャーレイクにいけば、多くのアングラーはライトリグで釣りをしている光景を見る。理由は、フィッシングプレッシャーやタフだからというものだ。しかし、そういった休日であっても、いわゆるルアーで釣ることはできるし、そういった中で、クオリティフィッシュを釣り上げてきた。それは、決して簡単ではないが、湖全体がタフではない証拠だ。「状況に応じたエリア選択」と「アプローチの効率性」の追求によってもたらされるものだ。

ただサカナを釣りたいだけならば、エサ釣りをした方が確実に早い。ルアーとは何か?なぜ、自分はルアー釣りを選択しているのか。そこに立ち返ってみたとき、自分の釣り方やフィールドへの向かい方は、どのように変化してくるだろうか。ルアーアングラーであるかぎり、ルアーがルアーである意義を決して見失わないようにしたいものだ。

【青野ダム】ラバージグで50cm

お盆真っ只中の8月某日。青野ダムは、まさに真夏の様相を呈していた。最後から二番目の出廷で、すでに時間は7時半を過ぎており、水温は、30度を示そうとしていた。ダム全体の状態としては減水傾向にあり、下流域ではアオコが発生し決して良い状態とはいえない。こういった状況では、夏の定番のセオリーに徹する他はない。夏の定番セオリーといえば、水通し。青野ダムのシャローは、一般的なダム湖のような岩盤+カバーでシェードが作られるような場所は、あまりない。それ故に、まずは流れ込みなどの水の動きがないシャローは捨てていい。水の動きがある場所といっても、あまりワンドの奥過ぎても良くない。そう考えると、第二ダムが候補に上がる。

下流域のシャロレンジには、お盆休みということもあって、すでに数艇のボートが浮いている。それらを横目に、第二ダムに直行する。しかし、第二ダムに水は流れていなかった。これではあまり見込めない。長居する必要はないが、ワンド入り口にある地形の変化はチャンネルに絡むため、活性の高いバスがいるなら、そのあたりだろう。5mダイバーのクランクベイトでチェックするが、アタリはなく、数投で見切り上流へ向かう。

水通しといえば、ボディチャンネルだ。そのチャンネル沿いに地形の変化が絡めば、バスをストックしている可能性は高い。中流域では島周りも、そういったポイントの一つだ。バスをストックしている可能性は高いが、変化が極端過ぎて攻めづらい側面もある。やはり、本命は支流の出口にある変化だ。島周りを素通りし、支流出口付近に向かう。

青野川のチャンネルは、橋を抜けたところで岸側により、幾つかのハンプを形成している。その蛇行部分は、水通しも良く、またハンプの水深も5m前後といい感じだ。活性の高いクオリティフィッシュをストックするには十分なスポット。むしろ、このスポットよりもいい条件の場所は、おそらく存在しない。もちろん、最上流部の流れ込みも良いが、減水傾向にあることと、陸っぱりと競合することという状況や時間ロスを考えると、やはりこのスポットで過ごすのが得策だ。こういった水の動きのあるスポットでは、バスの入れ替わりなどの動きのもある。今日一日を、このスポットに費やす価値は十分にある。

ルアーは、7gのジャンボグラブのテキサスリグ。まずは、ボトムの状態をチェックする。いわゆるタフという状況は、バスがエサを食べない状態と考えるのは、早合点だ。そうではなく、バスの行動範囲が狭いと考えるべきで、その対策としては、よりバスのいる場所にルアーを通すことだ。そのためにも、ボトムの変化から、そういった場所を探す必要がある。流れが当たるハンプということであれば、そこには必ず露出したゴロタ石のスポットがある。それをテキサスリグで探る。

程なくして、その変化を感じることが出来た。そこで、ルアーをステイさせる。すると、ココッというアタリが出る。それを堪えてステイを続けると、ググッと重くなる。上がってきたバスは、45cmのグッドサイズ。やはり、このスポットが、クオリティフィッシュをストックしていると確信する。

その後、同じエリアを攻め続けるが、ショートバイトでテールを持っていかれる。小バスなのかもしれないがチェックしてみることにする。4インチシュリルピンのヘビキャロに持ち替え、同じエリアをチェックしていく。同じようなショートバイトが出るが、今度はうまくフックセットする。リーダーは8ポンド。ドラグ調整しながら慎重に扱う。その引きの強さは、50クラスを思わせるものだったが、実際には47cmのグッドコンディションのバスだった。その後、場の雰囲気を変えるためにメタルジグを投入するも、ハスがバイトしてきたのみで、午前の釣行を終える。

午後に入って風も少し出始める。少し場所を移動してみようかと考えるが、とりあえず、風向きの関係から、アップヒルで攻める。ハンプのブレイクのゴロタ石を感じ取ったとき、グンッとアタリが出る。すかさずアワセたが、石にラインを噛んでしまったのか、そのままラインブレイクしてしまう。まだ、攻め続ける価値はあると判断する。

その後、スピナーベイトやクランクベイトを通して行っても反応はない。テキサスリグでも見切られたのか、カラーチェンジを繰り返すもの、アタリは遠のく。風の影響もあって、テキサスリグでは扱いにくくなったこともあって、ラバージグに持ち替える。ラバージグは、トロスカスタムのフットボールにジャンボグラブをトレーラーとしてセットしている。ハンプの上に乗せ、小さくロッドを立てに動かす。動かす幅は小さいので、おそらくズル引きに近い。すると、すぐにアタリが出て、グングンとロッドに重さを感じる。来た!とアワセみるもすっぽ抜けてしまう。痛恨のフックアウトだ。しかし、気を取り直してキャストする。すぐにアタリが出る。今度はしっかりとアワセることが出来た。上がってきたのは、50cmの今日イチのバス。しっかりと上顎にフックセットしていた。

今日のコンディションでは十分過ぎる釣果がすでに出ている。遊び心から、ビッグスプーンを投入してみる。するとアタリは出るものの乗らない。そうこうしているうちに、フックセットした。しかし、そのやりとりの中でフックアウトしてしまう。やはり、こういったタイプのルアーはフックアウトしやすい。サポートフックは必須なのだろう。そうこうしてるうちに、タイムアウトとなり釣行を終えた。

この時期、ミドルレンジをライトリグで釣れば、数釣りは楽しめる。しかし、クオリティフィッシュを狙うなら、そういった釣り方では難しい。グッドサイズのバスのいるゾーンを狙っていかなければならない。また、真夏でタフという構図から、必要以上にルアーを小さくしてしまいがちだが、その必要はないことを今日の釣果が証明する。真夏や真冬は、バスのいる場所は限定しやすい。それ故に、しっかりと場所を見極めて、積極的に攻めることが功を奏す。真夏のメジャーレイク3連発は、決してマグレではなく、狙っていけるものなのだ。

ロッド: ロードランナー ST680MH
リール: メタニウム HG
ルアー: テキサスリグ ジャンボグラブ 7g

ロッド: ロードランナー ST700H
リール: メタニウム HG
ルアー: キャロライナリグ シュリルピン 4インチ

ロッド: ロードランナー ST700H
リール: メタニウム HG
ルアー: ラバージグ TOROS CUSTOM フットボール 3/8oz

【青野ダム】ヘビダンで3連発

気温は29℃とはいえ、真夏のような暑さは過ぎ、暑さの中にも秋らしさが伺えるようになった。2週間ぶりの青野ダムは、ボートを浮かべた瞬間にターンオーバーとわかるほどの状態だった。それは、ターンオーバー独特の匂いも匂わせ、生命感の薄さを見て取らせる状況だった。前回の5mレンジでの50UPを踏まえても、水通しのよいチャンネルに絡む変化が最有力。シャローレンジは、まずは切り捨て始めることにする。

新しい水が流れ込むエリアといえば、まずは第二ダム。その周辺は、変化に富んだ地形にもなっている。やはり、他のエリアよりも水は良いようだ。深場に近いサイドは、立木もありタイミングによってはバスが入ってくるエリア。まずは、スピナーベイトでカバーを流し、その後、地形変化にぶつけるようにクランクベイトを入れる。フォローとして鉄板のジャンボグラブのテキサスリグを入れるも、反応はない。この時期、バスがいれば反応は早い。粘りは禁物ということで、早々に移動する。

加茂山第二公園沖のブレイク。ここは前回50UPが出たエリア。ブレイク際にスピナーベイトを入れて、ラバージグのように扱いながらチェック。その後、前回のメソッドと同様に、ゴロタ石を確認しながら、テキサスリグで舐めていく。しかし、アタリはない。フォローとして、4インチミートヘッドのヘビダンを入れるも反応なし。最後にディープクランクを通して移動。

尼寺筋の入り口を目指すが、通りすがりに水中島周りにディープクランクを通した後、長居することなく、尼寺筋入り口のレイダウンに入る。ここはサイズは期待できないものの、必ずバスが付くことから、その日の活性を知るには絶好のスポット。5インチセンコーのノーシンカーを入れるとすぐにアタってくる。当然ながら、フックセットはしない。その後、テキサスリグにいいアタリが出たものの、木に化けてしまった。活性は、決して低くないとの見方を得て、黒郷橋筋に入る。ここでもレイダウンのあるスポットのみをチェック。雰囲気的には筋の中ではなく、出たオープンエリアの方が良さげだった。

筋を出たところのチャンネル筋には7mから5mまでの地形の変化が隣接している。5mレンジが絡む変化があれば、サカナはいるだろうとの想定から、魚探でチェックしていく。程なく、5mのハンプを見つけ、すぐに山立てをして位置を確認する。ボトムを確認するために、テキサスリグを入れてみると、岩のゴツゴツした感覚を得る。これはいる。そう確信する間もなく、バイトが出る。そのままアタリは消えたが、放置しているとまたバイトしてくる。アワセてみると、ジャンボグラブのテールが切られている。ワームをチェンジをして、同じ場所に入れる。すぐにバイト。アワセてみると、またテールがなくなっている。小バスの仕業か、2つもテールを切られてしまった。ちょっと釣って説教でもしてやるかと、4インチミートヘッドのヘビダンを入れる。同じようにボトムを感じていると根掛かりを感じる。それを外そうと揺すっているとバイトが出る。根掛かったまま放置していると、バイトが出て根掛かりも外れた。小バスを想定していたが、思った以上のグッドサイズの引き。釣り上げたバスは、40cmのグッドコンディションのバス。テール切りの犯人かどうかは定かではないが、想定外のグッドフィッシュ。とにかく、その小さなハンプ上のゴロタエリアには、バイトが集中する。試しに、デッドリンガーの8インチを入れてみる。やはりバイトが出る。マグナムスワンプにしてもバイトが出る。何を入れてもバイトは出る。そして、ミートヘッドを入れると釣れる。上がってきたのは、30cm強のバス。これもコンディションがいい。ここぞとばかりに、様々なワームを試すが、すべてアタル。そろそろ別の場所に移動しようかと思ったところで、ミートヘッドを入れると36cmが出た。そのまま、昼過ぎまで、そのエリアで過ごす。

少し下流に下ったハンプもチェックするが、そこは6mと水深が少し深い。テキサスリグ、ヘビダンと入れるが、反応はない。5mハンプの一投一バイトの感覚からすれば、”バスはいない”。その後、下りながら、目ぼしいエリアをチェックするが、際立った反応はなかった。活性自体は、秋らしく高いのだが、まさに、一極集中。そのわずかなハンプ上のゴロタにバイトが集中した。ライトリグを駆使して、サイズを選ばずアタリをすべてとって行けるならば、爆釣といえるだろう。逆に、こうしたスポットにアプローチしなければ、ボウズといった感じだ。釣るエリアやアプローチによって、釣果の差が激しい結果になりそうだ。”青野ダムは、地形を釣る”ということを、実践してこそ結果がでる。”THE青野ダム”といった状況だ。この地形を読むという展開が、青野ダムの醍醐味であり楽しみ方だ。楽しもうと思えば十分に楽しめる。そうでなければ、辛い結果になりそうだ。おそらく、こうした展開はターンオーバーが落ち着く頃までは続くだろう。青野ダムを”体感”するにはいい季節。近々、また足を運びたい。

ロッド: エンズヴィル ENC-69M
リール: REVO-L
ルアー: ヘビダン ミートヘッド

【青野ダム】テキサスで50アップ

梅雨としての最後の雨模様が明けて、久しぶりに青野ダムに。先週は、台風の影響で雨続きだったが、ここ数日は夏らしい天気が続いている。水温も順調に上昇しているだろうから、夏のディープパターンを想定して準備する。水温は、朝の時点で28℃強。結局、日中帯でも、29℃までとなり、水温の朝夕の変化も無くなってきた。しかし、まだ28℃。真夏とは言い難い。水温が30℃で安定してくると、メインチャンネル7mの夏のディープパターン一本でいける。実際、昨年のこの時期には、7mから52cmを上げている。しかし、今年は、梅雨明けが遅れた影響からか、季節の進行が若干遅い。ミドルレンジまでを視野に入れることにする。

出艇したのは7時過ぎで、すでに陽は高く登っている。朝一の人がスロープワンドのシャローで50UPを上げたと聞いたが、それはそれだ。ここで、シャローパターンに傾倒してしまうとハマる。とはいうものの、シャローもまだまだある状況だけに、目ぼしいカバーはチェックしていくことにする。水深は先週の台風の影響からか、若干、持ち直しており、狙うべきブレイクやカバーがいい感じになっている。また、若干、悪かった水もマシになっているようだ。

パターンの基本は、メインチャンネルに絡む場所。岬やブレイクの変化があって、その浅瀬にカバーがあれば、そこもチェックしていく。ディープエリアは、5mから7mをターゲットに、ジャンボグラブの7gテキサスを入れていく。チャンネルに隣接するレイダウンには、スモラバを入れていくが、小バスのアタリのラッシュ。根掛かっても、そこでシェイクすればサカナがつまんで外してくれる。

前回は、このパターンでデカバスをかけた末に、ラインブレイクしたが、今回、それは望めなかった。シャローのカバーには、小魚が多い。この周辺のカバーに付いている可能性は、十分にあると感じたが、入ってくるタイミングを合わせるのが難しい。ディープエリアで待機しているであろうバスをスローに攻めていくパターンをメインに考える。

青野川からのチャンネルが蛇行していくつものハンプやカベを作っている。そのカベの上にあるゴロタ石が、昨年の50UPのスポット。そこは、5.8mから7mに落ちる部分で、チャンネルからの流れが当たる場所のように思える。同じ場所にルアーを通していくが反応がない。試しに、7mまで落としていくと、アタリが出る。しかし、そのアタリは、ココッという明確なアタリで、それは、ディープのデカバスのアタリの出方とは異なる。アタリかどうかが怪しいモゾモゾとしたアタリが出たらビンゴだ。

その時点で、昼を過ぎてしまう。少しシャローカバーの小バスで遊んだ後、再度、ディープメインで組み立てることにする。ただし、レンジは、5m。水温に鑑みて、まだそれ以上まで落ちていないと判断する。5mでメインチャンネルに絡むブレイクや岬などの変化。その目ぼしいスポットをチェックしながら下って行って、出なかったら、そのまま上がろうと決めて下っていく。

加茂山第二公園前は、対岸ギリギリを通るチャンネルまで、フラットが広がっていて、そのフラットはブレイクのところで5m。夏にはバスをストックするエリアだ。先行者がいたので、とりあえずチャンネル側のブレイクではなく、上流側のブレイクをチェック。するとモゾモゾとするアタリがでる。少し送り込んでからアワセるが抜けてしまう。ここにはいる。一気に集中力が高まる。先行者が移動して行ったので、チャンネル側のブレイクを攻める。ダムサイトから風が吹いているので、ちょうどカドの上にボート位置を置いて、風で流されながら、ブレイク上とカドをチェックすることに。

相変わらず、ゴツゴツとした感覚が伝わってくる。このゴツゴツの上にのせてステイ。このステイがキモになる。そのとき、ググッと重くなるが、風で流されていることによる根掛かりかと思い、ロッドを高くとって外そうと試みる。すると、グイグイと引く。サカナの反応だ。落ち着いてアワセにいってから、リーリング。ここは、ナマズの実績もある場所だが、明らかにバスの引き。強い引きにグッドサイズを確信する。程なく上がってきたのは、51cmのバス。諦めかけたときに、絞り出した一本だった。

ここのところ、出れば50UP。かなりの頻度で50UPが釣れている。確かに簡単ではないが、バスの行動パターンは、極めて素直だ。アフタースポーンにバズでロクマル。その後、ジャークベイトロングAで50UP。そして、夏のディープで50UP。きちんと状況を読み取って、適切にアプローチすれば、反応がある。そして、くればデカイ。デカバスといえば、池原や琵琶湖が代表的だが、青野ダムも、負けてはいない。アベレージサイズが、小さいので、釣りとしての楽しみとしては、難しさが先行してしまうが、しっかりと考えて釣ることが求められる分、そこに面白さを見出せれば、十分に楽しめるフィールドだといえる。

ここ数年、青野ダムに通っているが、こんなことは今までなかった。状況が変わったのか、はたまた自分が腕を上げたのか。青野ダムは、辛いけど、面白いを実感させてくれるフィールド。だから、やめられない。

ロッド: エンズヴィル ENC-71MH
リール: REVO MGX-SHS-L
ルアー: テキサスリグ ジャンボグラブ 7g